Head Shape Consultation
頭のかたち相談外来
頭のかたち相談外来
赤ちゃんの頭のゆがみには、病気によるものとそうでないものがあります。
先天性の病気である「頭蓋骨縫合早期癒合症」と、 赤ちゃんの向き癖などにより、頭のゆがみが起こる「位置的頭蓋変形症」があります。
赤ちゃんの頭のゆがみは、医療機関による早期診断が「鍵」です。
「早期骨癒合症」は、もともと数枚に分かれて生まれてきた赤ちゃんの頭の骨が、通常 よりも早く、もしくは、一部だけくっつき合ってしまう病気です。その結果、左右差のあ る顔つき、頭の中の圧力の上昇による発達への影響が生じる可能性があります。近年、こ の疾患が、以前に考えられていたよりも多いか、もしくは、医療機関で診断することがで きず、後になってから、分かる症例が増えていることが報告されています。
「位置的頭蓋変形症」は、子宮内や出生時の物理的圧力、出生後の向き癖やタミータイ ムの減少などで、頭の一部に圧力が偏るために変形をきたす疾患です。「斜頭症」とも診 断されることがあり、特に重症のものは、自然に治ることが少ないことが分かってきまし た。
こうした疾患が放っておかれると、前者では、神経学的に大きな問題を起こし、発見が遅 れると、輸血を伴う大きな手術が必要となります。また、後者では、生活に支障に出るこ と(頭が傾くことにより、耳の位置が左右でずれてしまい、眼鏡をかけるときにうまくか けられないといったことなど)や、他の骨への影響(背骨が曲がる側弯症の合併など)も 生じ得ることが分かってきました。
頭の形の変形が重度なものは、「正確な頭蓋健診と安全なヘルメット治療」により、生後3か月から(少なくとも生後6カ月未満までに)治療を開始すると、改善率が高くなることが分かっています。
治療効果は、変形の程度や形、治療開始時期やヘルメットの装着時間などにより個人差があります。
そして、正確な頭蓋健診のために、「赤ちゃんの頭頚部の診断と検査に秀でた医療施設の受診」が大切ですし、安全なヘルメット治療は、「頭部を圧迫するのではなく、自然な骨の成長を利用する方法」が、治療による頭部への何らかの影響の不安も軽減すると考えます。
【資料】ヘルメットの装着時間についての研究
ヘルメットの装着時間が長いほど、改善があった。
重症であるほど、効果は大きい。
【資料】頭の左右差についての研究
オレンジ色:改善したヘルメット療法のグループ
青色:無治療のグループ
これまでは「頭のかたちについては、頭の中身には影響しないから、体や頭の向きを工夫しましょう」としていたことが、近年、ヘルメット療法が医療器具として認められたことで変わってきました。
そこで当院では、長年、赤ちゃんの頭の形について多くの医師と関わり合い、勉強会に参加し模索する中で、現段階での一番良い治療を考えました。
その結果、当院では保険診療として生後2〜6か月の赤ちゃんの「頭のかたちの相談」を受け、必要と判断しましたら当院で信頼できる専門医療機関に紹介させて頂きます。
土曜日、日曜も外来がある医療機関と連携しております。
少しでも、赤ちゃんの頭の形に不安がある方は、是非、受診して下さい。
当院にお電話ください。主に火曜日・金曜日・サポート医のいる土曜日をご案内させて頂きます。
診察前のアンケート及び、保険診療による診察をさせて頂きます。お時間に余裕をもっていらしてください。
この外来はご両親の入室が可能です。
※マスクの着用をお願いします。体調が悪い方は、来院はお控えください。
※母子手帳、保険証、乳児医療証を持参して下さい。
より専門的な診察・治療を必要とする場合、当院で信頼できる医療機関に紹介させて頂きます。
紹介状の作成、資料の同封も致します。
※ヘルメット療法の診察や治療を受ける際、自由診療となる可能性が高いのですが、当院では、紹介先への初回無料券をお渡しできます。
ヘルメット療法にて生じた皮疹などは、当院でも治療できます。
また、治療後の御相談もお受けできます。
頭の形で悩まれている保護者の皆さん、是非、ご相談ください。